米国医学会誌(JAMA)1月19日号の記事から。
米国での研究であるが、その論文では、肺がん、大腸がんで死亡されたMedicare(米国の高齢者向け国家社会保険)を受けている患者さんの家族に患者さんの終末期の過ごし方が良かったかどうかを(亡くなってからではなく)前向きに調査した結果を報告している。全体の51.3%の家族が素晴らしい(exellent)最後だったとするが、集中治療を選択するかどうか、最期をどこで過ごすかどうかによって若干の違いがあることを示した。具体的には、3日を超えるホスピスケアを受けた患者さんの家族では58.8% (352/599)が素晴らしいと答えたが(カッコ内は症例数、以下同様)、ホスピスケアを受けなかったか受けても3日以内であった患者さんの家族 では43.1% (236/547)と少なかった。亡くなる30日前に集中治療室に入った患者さんの家族では45.0% (68/151)で素晴らしかったとしたのに対して集中治療室に入らなかった患者さんの家族では52.3% (520/995)で素晴らしかったと、集中治療室を利用した患者さんの家族で満足度が低い結果であった。同じように病院で亡くなった患者さんの家族の42.2% (194/460)で素晴らしかったと回答したのに対して病院以外で亡くなった患者さんの家族では57.4% (394/686) で素晴らしかったと、病院で亡くなった患者さんの家族で低い結果であった。患者さんが希望された場所で亡くなったかどうかを家族に聞いたところ、ホスピスケアを受けなかったか受けても3日以内であった患者さんでは希望通りであったとするのが40.0% (152/380)であったのに対して、3日を超えるホスピスケアを受けた患者さんでは希望どおりが72.8% (287/394)であった。以上より最後は積極的な治療ではなく、できるだけ自宅またはそれに準じたところで亡くなる方が家族にとってもよく、患者さん自身もホスピスケアを望まれている人が多いとの報告であった。


上記論文の数値を計算し直すとアンケート対象となった高齢末期がん患者のうち59.9%(686/1146)もの人が病院以外で最期を迎えていることに驚いた。日米の医療事情、保険事情の違いがあるが、末期がんに罹患した場合、最後の時を自宅かそれに準じたところで緩和医療を受けながら家族とともに過ごすことが理想なのだろう。